事前教育

カウハルのキルギス人技能実習生の事前教育はアカデミー・クリュチュ・ク・ウスペアコが行います。カウハルが募集し面接した技能実習の応募者は日本語を習った経験がありませんが、ロシア語を習った経験はあります。語学学習経験があるのと無いのとでは語学学習で大きな違いがあります。また旧ソ連だっただけにロシア人やその他の旧ソ連の民族との接触も普通になされてきました。つまり「自分たちとは違う人達」を普通に経験しています。実際に「違い」を経験している事は、日本とキルギスとの違いを理解してする上でかなりのアドバンテージがあります。

日本語教材

「弊社オリジナル教材」からスタートし「みんなの日本語初級Ⅰ・Ⅱ」です。技能実習生の受け入れ先によって専門用語も学習項目に入りますが、これは長年実習生を受け入れて頂いている企業様の協力によって作成され、改良を重ねている日本語教材です。送り出し機関だけでは最良の教材作成が難しく、実習生受け入れ企業様の実態に合った教材を互いに協力し合って作っています。

そして代表のアイグリアも大学で日本語の教鞭を取っているので、キルギスで日本語教育のスペシャリストが揃っていると言って良いでしょう。

学生には日本語NAT-Testを受験させております。N5確実な寮生、高い確率でN4を取得可能な者にはN4を受験させますが全体の目標は半年でN5取得です。試験対策をしますので半数以上が5N合格しますが「日本語での会話」ができるわけではありません。評価基準があることによって日本語学習の目標を与えることができます。見えない目標よりも、見える目標が日々の学習のモチベーションとなります。

日本語教育の環境

技能実習生に合格した者は基本的には入寮して日本に渡航まで約半年の間、寮生活にて事前教育を実施しております。寮生には土日に休みを与え、祝日などにより連休になれば帰郷も出来るようにしています。
カウハル事務所と日本語研修センター、学生寮は併設されております。
カウハルの職場(事務室)と学生の教室、教師の職員室は自由に行き来ができ、入寮者たちは同じ空間で自習をしており、日本語師にいつでも質問できる環境を整えています。学習意欲がある者には可能な限り学ぶ機会を与えていくのが方針です。
受付も同じ場所にあり寮生は教師や社員の仕事を身近に見て、仕事の姿勢も見習うように指導しています。
現在、主力の日本語教師はキルギス人教師と事務所スタッフ(N3)です。日本人日本語教師、日本人送り出しスタッフは総括指導員としております。
飲食も全員一緒に「いただきます」から始まり「ごちそうさまでした」で終わります。
朝は7時から1時間程度で事務所、職員室、教室の掃除をし、それぞれ朝食の支度をします。昼食と夕食は寮生持ち回りで「食事の支度」をし「片付け」が終わり午後7時半ころ全ての戸締りを終え各人寮に戻ります。キルギスでは全寮制小学校、中学校(ギムナジウム)があり、寮での生活は珍しいことではありません。

弊社の社員、教師が寮生の見本として同じ時間を共有することで少しでも日本語と日本人の雰囲気に触れさせ、日本語の理解を深められる環境にしています。

日本語NAT-TEST
日本語を母語としない人を対象として日本語の能力を測定する試験。
日本語NAT-TEST

N5、N4
日本語能力試験のレベル。N5〜N1があり数字が小さいほど日本語能力を求められる。
N5: 基本的な日本語をある程度理解できる。約750語(新出約750語)
N4: 基本的な日本語を理解できる。約1,700語(新出約950語)